1.3 流体の基本的性質
1.3.6 圧縮性と体積弾性係数
例えば、圧力Pにおいて体積Vの気体があるとしよう。これに圧力を△pだけ加えると、流体の体積はV+△V (△V<0)となる。このとき、圧力増加△pがPに比べて小さければ、体積変化率−△V/Vは△pに比例すると考えられる。この関係を式に表すと、
△P=−K△VV
となる。このとき比例係数K[Pa]を体積弾性係数と呼ぶ。この逆数を圧縮率という。[1] 圧縮率は計算を安定化させるために数値解析で用いられることもある。
気体の体積弾性係数は圧縮するときの条件により大きく異なる。温度一定の気体の状態変化(定温変化)ではn=1において、
$pV=RT=c...
2018年4月19日
2018年4月18日
気体の状態方程式
1.3 流体の基本的性質
1.3.5 気体の状態方程式
通常の気体を考えたときに、ボイルの法則とシャルルの法則が成り立つ。ボイルの法則は温度一定、シャルルの法則は圧力一定の条件で成り立つ。[1] まず、ボイルの法則を考えてみよう。温度が一定のもとでピストン付きのシリンダーに気体の体積Vが入っていたとする。シリンダーのピストンを押すと内部の気体の体積は減少する。内部温度が一定の時、気体の体積Vは圧力Pに反比例し、その積は一定になるはずである。つまり、
PV=一定
が成り立ち、これをボイルの法則と呼ぶ。[1]
...
2018年4月17日
表面張力
1.3 流体の基本的性質
1.3.4 表面張力
ガラス板の上に水を垂らすと、水滴は球に近づこうとする。また、水を入れた容器に細いガラス管を入れるとガラス管の水面は容器の水面よりも高くなることがある(これを毛細管現象という)。このような現象が起きる要因として流体に引き合う力が働いているためである。この引き合う力を表面張力という。[1]
毛細管現象を考えてみる。[2]
図1.3.4.1: 毛細管現象
図1.3.4.1のように液の高さhでの表面張力と液体に働く重力の釣り合いを考えると、
$\pi\left(\dfrac...
2018年4月16日
粘性とせん断応力
1.3 流体の基本的性質
1.3.3 粘性とせん断応力
図1.3.3.1のような管内の流れを考えてみる。流体の流れを分子レベルで見たときに、分子は壁に衝突したり、その分子が他の分子と衝突したりして運動量が減少する。[3]
図1.3.3.1: 管内の分子同士衝突
このように分子の運動量の減少により、流体が流動しにくくなる作用を粘性という。[3]
流動のしにくさは流体の粘り強さと言い換えることもできるだろう。この流体の粘り強さを数値化したのを粘性係数(粘度)という。粘性係数の単位は[$\mathrm{Pa\cdot...